2015年10月24日土曜日

わたしの昭和思い出マップ展

2015年10月24日(土)より「わたしの昭和思い出マップ展」が開催されました。

これまでもシニア世代と若い世代の交流を目的にした、思い出のお話から始まる展示会を開催してきました。

今回はテーマは「場所」です。

公の歴史ではなく、個人的な思い出をお聞きし記録することで、次の世代に生きた歴史を伝え、地域に親しみをもってもらうことを目指しました。

今回の展示会企画はまず、広げた地図をみんなで囲んで、場所にまつわる質問に答えていくことで思い出話を喋り合う茶話会から始まりました。

質問は以下の8つ。

①子供の頃、よく遊んだ場所はどこですか?
②駄菓子屋、散髪屋、お風呂屋さんなど、よく行った店があれば教えてください。
③市電や市バスの思い出はありますか?
④鴨川や疎水にまつわる思い出はありますか?
⑤大文字などの伝統事業、地域の行事やお祭りの思い出はありますか?
⑥戦争の記憶にまつわる場所はありますか?
⑦心に残る風景はありますか?
⑧自慢したい、おすすめの場所はありますか?

展示しきれないほどの沢山の魅力的なお話を聞けました。

その中から展示会参加に協力していただけることになった18名(58歳〜89歳)の方と、その思い出の場所に実際に赴き、さらに詳しい話と写真撮影をしました。


今回の聞き取りではいろんな場所を訪れたからか、いつもとは一風違ったことがたくさんあったように思います。
例えばご自宅でお話を聞いたときに、ヴァイオリンの演奏を聴かせていただきました。そして実際にヴァイオリンを始めて弾かせていただきました。おっかなびっくりでしたが、初めてでこれだけ音が出せれば大した者だ褒めていただいて。さすが元先生、教え方が上手です。ちなみに音楽ではなく体育の先生だったそうです。


昔の遊びについてもたくさんのお話が聞けました。
事前に虫取りのが得意だったお話を聞かせていただいていたのですが、撮影のときには図鑑をコピーされた資料や、虫を手書きで描いたものを見せていただきました。
また実際に昔の遊び道具を使って遊び方を教えてもらいました。写真は雨の日に室内でよく遊んでたいたビー玉を使った心理ゲーム。それぞれが決まった数のビー玉を持っていて、好きな数のビー玉を握って前に出します。この前に出た全員のビー玉の数の合計を予想して答えていき、当たった人が総取りします。負けたら取られてしまうわけで、早々多い数も出せないのではないかとか、相手の答えた数をヒントに予想したり、その人の性格を鑑みたり、まさに心理ゲームでした。ビー玉の新たな魅力を発見しました。


センター近辺にお住いの方からはご自身の嫁入りの引っ越しのときに撮影した貴重な写真を持参してくれました。市営住宅が立ち並ぶ前の風景が残されていました。そしてそこには引っ越しを手伝うご近所さんの姿も。これも今ではなかなか見られなくなった風景かもしれません。


今回の企画では当センターだけでなく、北生き生き市民活動センターにも協力いただきました。ウォーキングの企画でご一緒することが縁となり、展示参加者をご紹介いただきました。本当にありがとうございます。写真は千本北大路の交差点で。市電のお話や道が広くなった話などをお聞きしました。


ご協力いただいたといえば、楽只小学校にもご協力いただきました。校舎の中にいれていただき、教室内で写真撮影しました。この日は北いきセンさんの「楽只夏まつり」の日で、グランドではさまざまな発表や出店で盛り上がっていました。お話を語ってくれた方も消防団に入られていて、お祭りの出店をされている中、時間を作っていただきました。それゆえ撮影の服装が消防団の衣装なおですが、お話の内容は小学校のときの石炭ストーブについてでした。マッチしているのかミスマッチなのか、なんとも面白い偶然でした。


大宮商店街で今もご商売をされている方もご紹介いただきました。
豊富な品揃えを誇る手芸屋さん。販売もさることながら、手芸でつくったものを店に飾ってそれをきっかけにお客さんにつくり方を教えていきながら必要な商品を購入してもらう。お客さんとの対話に重きを置かれていました。
新鮮な鶏肉と惣菜を販売するかしわ屋さん。当たり前のことを当たり前にしていく。実はそれが一番難しいのではないでしょうか。語られた内容とともに、語られる口調から、そんなことを感じました。商売には波がありますが、いちいち動じずに働く。商道の真髄に触れたように思いました。

いつも思いますが、実は一番楽しい思いをしているのは、聞き取りをしている私たちではないかしらと。

この楽しい感じが展示会を通してみなさんに伝われば幸いです。

11月15日(日)まで開催しています。

展示しているお話と写真をまとめたマップ冊子も配布しています。

ぜひご来館ください。